- ○○pipsの利益が出た
- ○○pipsのスプレッドは狭い
- スリッページで○○pips損した
など、pipsという単位を目にする機会が多くあると思います。
そのような単位を使わず「10万勝った」「10万円負けた」と、具体的な金額で話しをする方が分かりやすいのに・・。
と感じる人もいるかもしれません。
しかし、実際に取引していると「pips」を使う方が便利なシーンが多くあります。
そこで今回は、海外FX取引で「pips」が多用される理由について解説します。
Contents
pipsとは?通貨の最小単位のこと
pipsは通貨の最小単位の100分の1のことになります。
例えば、円の最小単位は1円なので、「1円÷100分の1=0.01円」になり、0.01円が1pipsになります。
ちなみに銭でいうと、0.01円は1銭であるため1pips=1銭になります。
ドルについても、同様のことがいえます。
ドルの最小単位は1セントですから、pipsに変化すると「1セント÷100分の1=0.01セント」になり、0.01セント=1pipsになります。
これだと、銭が最小単位にならないのはなぜ?という疑問が出てきます。
1pipsの単位は、以下のように「通貨ペアに円が入るかどうか」で変わる点に注意しましょう。
- 円が絡む場合:1pips=1銭=0.01円(少数点2桁目が1pips)
- 円が絡まない場合:1pips=0.01セント=0.0001ドル(少数点4桁目が1pips)
ちなみに、pipには「サイコロの目」という意味があるため、pipsは斑目を意味していると解釈する人もいますが、これは間違いです。
pipsを使うと小数点が減るため、計算や管理がしやすくなるメリットがあります。
pipsが最小単位とは限らない
「1pips=最小単位」と勘違いする人も多いですが、1pipsが最小単位になるとは限りません。
為替レートの右端の桁を1pipsと覚えないように気を付けましょう。
FX会社によっては、103.001円や103.0001円など、少数点以下の桁数が3桁や4桁表記の場合もあります。
この場合、pipsに変換すると、0.1pipsや0.01pipsになります。
ただし、1pipsより下の桁に関しては他の数字よりも小さくするなど、わかりやすいように配慮してくれているFX会社がほとんどです。
FXでpips表記が多い理由
「FXでは、なぜpipsが多く使用されるのか?」
こんな疑問を持つ人もいるでしょう。
もちろん、pipsを使わずに円やドルの表記でも取引自体に問題はありません。
pipsを使用するのは、以下の2つの理由があります。
- トレードを分かりやすくするため
- 異なる通貨でも比較しやすくするため
それぞれ見ていきましょう。
pips表記が多い理由①トレードを分かりやすくするため
pipsを使用せず通貨で表現すると、利益が出てもどんな取引をしたのか全く見えません。
例えば、
- AさんがFXで10万円の利益を得た
- BさんがFXで10万円の利益を得た
とします。
得た利益だけ見ると、どちらも同じです。
では、pipsを含めてみるとどうなるでしょうか?
- AさんがFXで10pipsの値幅で10万円の利益を得た
- BさんがFXで100pipsの値幅で10万円の利益を得た
同じ10万円の利益でも、Aさんの方が少ない値幅で利益を得ているのが分かります。
Aさんは、10pipsの値幅で10万円の利益ですから、100万通貨で取引しているのが分かります。
Bさんは、100pipsの値幅で10万円の利益ですから、10万通貨で取引しているのが分かります。
Aさんの方が、より大きな取引量でトレードしているのが見えてきます。
このように、pipsを使うとトレードの中身をわかりやすくなります。
pips表記が多い理由②異なる通貨でも比較しやすくするため
日本円だけで取引するなら、pipsを使わず銭を使うだけでも十分ですが、FXは世界中の通貨を対象に取引するため、銭だけでは不十分です。
ドル、ユーロ、ポンド、フランなど、世界中にはさまざまな通貨が流通しています。
pipsを世界中の通貨の共通単位として使用すれば、異なる通貨でも比較が簡単です。
例えば、ドル/円でもユーロ/円でも、1pips動いたなら1銭が動いたと簡単にイメージできます。
国の通貨ごとに10セント動いた、1ユーロ動いたと変更していると、同じ値幅でも比較が難しいわけです。
このように、pipsを使えば値幅を同じ単位で比較できるメリットがあります。
1pipsの損益は取引量で決まる
FXでは、○○pipsの値動きで○○円の利益や損失が発生したといわれます。
○○pipsの値動きで発生する損益を知るためには、「取引量(ロット)」について知っておく必要があります。
海外FXだと、最低取引量は100通貨~1万通貨のFX会社がほとんどです。
それでは、1ドル100円の通貨で取引すると仮定し、取引量と1pips・10pipsの値動きの関係について見ていきましょう。
取引量 | 1pipsの値幅に伴う損益 | 10pipsの値幅に伴う損益 |
100通貨 | 1円 | 10円 |
1000通貨 | 10円 | 100円 |
1万通貨 | 100円 | 1000円 |
10万通貨 | 1000円 | 1万円 |
100万通貨 | 1万円 | 10万円 |
「FXは大きな損失が出るので恐い!」というイメージを持つ人もいるかもしれませんが、取引量が小さければ損失も少なくて済みます。
海外FXで主流のスキャルピング取引なら、1回の取引で発生する損益はせいぜい10pips程度です。
1000通貨の取引なら、100円の損益なので、負けてもダメージは大きくありません。
最初のうちは小さな取引量から取引をスタートし、慣れてから少しずつ取引量を増やして大きな利益を狙うのも良いでしょう。
スプレッドとスリッページではpipsを使用する
pipsは損益を表す場合に使用されますが、スプレッドやスリッページでもpipsが基本単位として使用されます。
ここでは、スプレッド・許容スリッページとpipsの関係について見ていきましょう。
スプレッドとpips
海外FXの基本的な取引コストになるのがスプレッドで、スプレッドは売値と買値の差となります。
買値が1ドル110.110円、売値が1ドル110.107円なら、スプレッドは0.3銭、つまり0.3pipsです。
海外FXには、スプレッドが広めのSTP口座と、スプレッドが狭い代わりに取引手数料が発生するECN口座があります。
STP口座だと、もっともスプレッドが狭いドル/円やユーロ/ドルの通貨ペアでスプレッドは0.8pipsから1.5pips程度です。
ECN口座だと、もっともスプレッドが狭いドル/円やユーロ/ドルの通貨ペアで0.0~1.0pips程度です。
ちなみに、ECN口座は取引手数料がかかるのがデメリットですが、GEMFOREXでは取引手数料がかからないECN口座を取り扱っています。
それでは、STP口座のスプレッドを1.0pips、ECN口座のスプレッドを0.1pipsと仮定した場合、スプレッドでどれくらいの損失が出るのか以下の表を参考にしてください。
取引量 | STP口座のスプレッド(1.0pips) | ECN口座のスプレッド(0.1pips) |
100通貨 | 1円 | 0.1円 |
1000通貨 | 10円 | 1円 |
1万通貨 | 100円 | 10円 |
10万通貨 | 1000円 | 100円 |
100万通貨 | 1万円 | 1000円 |
1万取引量だと、STP口座は1回の取引で100円のスプレッドが発生します。
スキャルピングが主流の海外FXは、1日に100回以上の取引も珍しくありません。
1日に100回取引するなら、1日に1万円のスプレッドがかかってくるので、スプレッドの管理もきちんと行う必要があります。
スプレッド(pips)と取引量が分かれば、1回あたりの取引にかかる手数料が把握しやすくなります。
許容スリッページとpips
スリッページは、注文価格と約定価格の差です。
注文時のレートと違うレートで約定する現象で、相場の動きが活発なときに起こりやすい特徴があります。
例えば、1ドル110.35円で買い注文をしたにも関わらず、1ドル110.30円で約定した場合「5pipsのスリッページが発生した」という意味になります。
スリッページの発生頻度は約定率が参考になりますが、約定率が90%なら100回の取引のうち、10回の取引でスリッページが発生する可能性があります。
1回のスリッページの損失が5pipsだと仮定すると、100回の取引で50pipsも損失が出る計算です。
スリッページも取引コストに数えて計算する必要が出てきます。
pipsを使えば、以下の例のように、スリッページのコストとスプレッドのコストを合算し、トータルコストを簡単に比較して計算できるのもメリットです。
海外FX会社A
- 約定率90%
- スリッページの損失:5pips
- スプレッド:1.0pips
- 取引回数100回
海外FX会社Aでかかったトータルコストの計算式はこちらです。
スリッページの損失=5pips×10=50pips、スプレッドの損失=1pips×100=100pips
トータルコスト=50pips+100pips=150pips
- 約定率99%
- スリッページの損失:5pips
- スプレッド:1.3pips
- 取引回数100回
海外FX会社Bでかかったトータルコストの計算式はこちらです。
スリッページの損失=5pips×1=5pips、スプレッドの損失=1.3pips×100=130pips
トータルコスト=5pips+130pips=135pips
スプレッドは海外FX会社Aの方が狭いですが、スリッページも含めたコストで計算すると、約定率が高い海外FX会社Bの方がトータルコストは少ないのが分かりますね。
pipsはコスト管理にも便利です。
pipsに慣れる方法
これから海外FXを始める人からすると、pipsは分かりにくい!と感じるかもしれません。
しかし、スプレッドやスリッページなどを把握するためには、pipsの理解が必要不可欠です。
pipsに慣れるためには、デモ口座の開設をして練習してみるのもおすすめです。
最初のうちはpipsと損益の関係が頭での計算になってしまいますが、慣れてくると自然と1pipsの値動きと損益が感覚で分かるようになります。
感覚で分かると、急に相場が動く場でも即座に対応が可能です。
デモ口座は基本的に無料で利用ができて、仮想のお金を使ってトレードするのでリスクもありません。
繰り返しトレードを行い、pipsに慣れましょう。
海外FXの1pipsはいくら?スプレッドの1pips(ピップス)で何円損失になるのか計算まとめ
FXでpipsを使用するのは、複数の通貨ペアの統一や取引を分かりやすくするためです。
1pipsの値幅に伴う損益は、「取引量×pips=損益」で計算ができます。
取引量を大きくしなければ、少額の資金からでも低いリスクでFXがスタートできます。
また、1日に○○pipsの利益、1ヶ月に○○pipsの利益を得るなど、具体的な目標を立てる上でも、pipsを使うとモチベーションアップにつながるでしょう。
スプレッドやスリッページの計算、これらを合算したトータルコストを計算する上でも、pipsを正しく理解する必要があります。
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