近年、FXで注目されている通貨に“トルコリラ”があります。
主にスワップ狙いで人気の通貨ですが、大きな値動きを利用して為替差益を得ることも可能です。
トルコで使用されているトルコリラは、新興国通貨やマイナー通貨と呼ばれており、他の通貨ペアに比べてスプレッドは広めに設定されています。
短期売買を行うのであれば、少しでもトルコリラ円のスプレッドが狭い海外FXを選びましょう。
今回は、「トルコリラ円のスプレッドの特徴は?」、「トルコリラ円を取り扱っている業者はどれくらいある?」、「トルコリラの為替に影響を与える要素は?」など、トルコリラについて徹底解説していきます。
トルコリラ円の特徴
トルコリラ円のスプレッドが他の通貨ペアに比べて広いのは、トルコリラ円の流動性が低いためです。
トルコリラは新興国通貨であり、相対的に取引量が少ない特徴があります。
取引量が少ないということは、売買が成立しにくいため値動きが大きくなります。
売買が成立せずに値動きが大きいため、円・ドル・ユーロなど取引量が多い通貨に比べて注文が滑るケースやFX業者が損失を被るリスクが高まります。
そこで、FX業者はスプレッドを広げて損失リスクを減らしているわけです。
国内FX業者と海外FX業者のトルコリラ円のスプレッドが違う理由
海外FX業者のAXIORY、国内FX業者のGMOクリック証券のトルコリラ円のスプレッドを比較しましたが、AXIORYのスプレッドの方が10倍程度広くなっています。
なぜ、国内FX業者と海外FX業者でスプレッドに大きな違いが出るのでしょうか?
その理由は取引方式の違いによるものです。
取引方式 | 説明 | |
国内FX業者 | OTC方式 | OTC方式は、DD方式・相対取引とも呼ばれる取引方式。投資家のオーダーを注文先に通す前にFX業者が注文を呑む。注文を呑むため、顧客が利益を出すとFX業者は負けて顧客が負けるとFX業者は利益を得る仕組み。 |
海外FX業者 | NDD方式 | NDD方式は、インターバンク方式とも呼ばれる取引方式。FX業者は投資家のオーダーをそのままインターバンク市場に流す。顧客のスプレッドが主な収入源になり、顧客が勝って取引回数が増えれば、それだけ儲かる仕組み。 |
国内FX業者は顧客の損失を利益に変えられるので、その分スプレッドを狭く設定できます。
海外FX業者は顧客のスプレッドのみが利益になるため、国内FX業者よりもスプレッドが広くなってしまうわけです。
スプレッドだけで見ると国内FXの方が有利に感じるかもしれませんが、顧客が負ければ儲かる仕組みなので不利なスリッページやリクオートが起こりやすくなっています。
海外FXは顧客が積極的に取引をすればするほど儲かるため、顧客が取引しやすい環境を整えてサービスの提供をしています。
トルコリラ円のスプレッドを比較する際は、取引方式の違いを考慮しなければなりません。
トルコリラ円のスプレッドを比較
それでは、トルコリラ円のスプレッドが業者によってどれくらい変わるのか見ていきましょう。
海外FX業者名 | トルコリラ円 |
AXIORY | 22.1pips |
Iforex | 19.0pips |
紹介したスプレッドは平均スプレッドであり、業者によっては流動性や市場の状況によってスプレッドが大きく変わるので注意が必要です。
スプレッドの変化については、導入しているスプレッド方式によって異なります。
トルコリラ円のスプレッド比較で紹介したFX業者の多くは「変動スプレッド」もしくは「原則固定スプレッド」を導入しています。
そのため、流動性の低下や市場の混乱時はスプレッドが大幅に広がる場合もあるので注意が必要です。
トルコリラ円の特徴
トルコリラを発行しているトルコは、ヨーロッパとアジアにまたがり西洋と東洋が交差している国です。
トルコは人口増加率が高く若年層の人口が多いため、今後も経済の成長が見込まれています。
トルコリラが一躍有名になったのは、政策金利によって金利がトップクラスの国になったためです。
FXは為替差益を得るだけでなく、通貨間の金利差で得られるスワップポイントも得られます。
政策金利が上がったことで、金利が低い円・ユーロ・ドルとトルコリラの通貨ペアが人気になりました。
ただし、新興国通貨ということもあり、他の通貨ペアに比べると値動きやスプレッドは大きい特徴があります。
トルコリラ円で取引をするなら、どんなリスクがあるのか把握しておきましょう。
ここでは、トルコリラ円の特徴を紹介していきます。
トルコリラ円値動きの歴史
トルコリラ円は2018年8月13日に史上最安値となる15.34円を記録しています。
もともと値動きが激しい通貨としてお馴染みのトルコリラ円ですが、ここでは特に値動きが大きかった3つのイベントを記載しています。
2008年リーマンショック | 1トルコリラ90円→60円に下落 |
2015年内政不安 | 1トルコリラ50円→40円に下落 |
2018年トルコリラ格下げ | 1トルコリラ30円→15円に下落 |
このように、トルコリラ円は長期にわたって下落が続いています。
下落は今後も続くことが予想されますが、すでに1トルコリラ15円程度まで下落しているため、大きな下落が起こることは考えにくいです。
トルコリラ円のスワップポイントについて
トルコリラの金利は2019年1月に24%ありましたが、その後は徐々に金利が下がって2020年1月には11%になりました。
11%に下がったと言っても、為替取引量が多い20通貨の中ではもっとも金利が高い通貨です。
ちなみに、2番目に高い金利はメキシコペソの7.5%になります。
スワップポイントは金利差なので、トルコリラの金利が11%円の金利が0.5%なら“10.5%のスワップポイント”が毎日入ってくる計算です。
しかし、同じトルコリラ円の通貨ペアでも業者によってスワップポイントは変わります。
これはスワップポイントから一定の手数料が差し引かれるためです。
スワップポイント狙いであれば長期運用になるため、スプレッドはそこまで気にする必要はありません。
しかし、トルコリラ円はレートの動きが大きいこと、トルコリラの金利が下がり続けていることなどから、メキシコペソ円や南アフリカランド円にスワップ狙いをシフトするトレーダーが増えています。
トルコリラの変動要因となる経済指標
トルコリラ円で注目すべきは経済指標です。
経済指標は国の経済を表す指標で、多くのトレーダーが指標に注目しています。
経済指標発表前後は値動きが活発になるため、スプレッドも広がります。
トルコリラの変動要因となる経済指標は次の通りです。
経済指標名 | 内容 | 発表のタイミング |
TCMB | トルコ中央銀行の政策金利 | 毎月下旬 21:00頃に発表 |
トルコ雇用統計情報 | 新規雇用者、失業率などの指標 | 毎月上旬 日本時間17:00頃に発表 |
トルコ消費者物価指数 | 全国の世帯が購入する財やサービスの価格の平均的な変動を測定する指数 | 毎月上旬3~4日頃 日本時間16:00頃に発表 |
特にトルコリラ円はスワップ狙いが人気の通貨になっており、最近は金利の変動も大きいことからTCMBの重要度が高くなっています。
トルコリラ円はもともと値動きが大きくスプレッドも広い通貨なので、経済指標発表前後の値動きやスプレッドの広がり方は大きく、取引にはリスクを伴うので控えた方が良いでしょう。
トルコリラ円の取引はおすすめできない?
トルコリラ円は値動きが大きく、2019年にはトルコの信用格付けがBa3からB1に1段階引き下げられています。
国際収支の悪化が原因で、債務不履行のリスクも高まっています。
急激な値動きがいつ起こっても不思議ではなく、大きな損失を被る可能性も無視できません。
スワップ狙いならいいのでは?と思うかもしれませんが、金利も下がり続けているので長期的に高スワップが得られる可能性は低いです。
短期運用も長期運用もあまりオススメできません。
短期取引であれば、ドル円のように値動きが小さく安定した通貨でも、ハイレバレッジを使ってスキャルピングすれば効率的に利益が得られます。
長期取引でスワップを狙うなら、GEMFOREXのようにアービトラージでスワップポイントが稼げる業者を利用すれば低リスクでスワップ狙いの運用ができます。
GEMFOREXはトルコリラ円の取り扱いがありませんが、
- 1000倍レバレッジ
- スキャルピング
- 業界トップクラスの狭スプレッド
- 基軸通貨のペアでスワップアービトラージができる
- 99%の約定率
など、短期運用にも長期運用にも最適な取引条件が整っています。
初心者は値動きが大きなトルコリラのような通貨ではなく、値動きが小さなドル円などのペアから取引を始めるのがおすすめ。
筆者がおすすめする人気海外FX会社GEMFOREX

GEMFOREXの詳細 | |
---|---|
オススメ度 | ★★★★★ |
最大レバレッジ | 1,000倍 |
ロスカット水準 | 20% |
ゼロカット | 〇 |
約定率 | 99.99%が0.78秒以内に執行 |
最低取引枚数 | 1,000通貨 |
ドル円スプレッド | 1.2pips~ |
手数料 | 無料 |
日本語サポート | 24時間 |
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